法定休日と法定外休日の違いとは?定義や割増賃金率についても詳しく解説

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休日に関連することでややこしいのが、法定休日と法定外休日の違いです。法定か法定外になっているかどうかで違いがあるので、この2つの定義や割増賃金率なども把握する必要性があります。いつの間にか労働基準法に違反しているケースもあるので、法定休日と法定外休日の違いを知っておきましょう。

それでは、法定休日と法定外休日の違いや割増賃金率についてご説明しましょう。

法定休日と法定外休日の違いとは?

法定休日と法定外休日には様々な違いがあります。この2つの違いを知らずに労働基準法に違反してしまう可能性もあるため、どんな違いがあるのか知っておく必要性があります。

それでは、法定休日と法定外休日の違いについてご説明しましょう。

「法定休日」と「法定外休日」の定義の違い

法定休日とは『週1回または4週に4回』の休日を定めていることです。これは最低限与えなければならない休日を指します。もしも法定休日に休日労働をさせる場合は時間外労働及び休日労働に関する協定書、つまり36協定を締結して労働基準監督署に届け出なければなりません。

もしも36協定を締結せず、労働基準監督署に届け出ずに休日労働をさせた場合は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。たとえ36協定を締結させて労働基準監督署の届け出ていたとしても、法定休日に労働させた場合は割増賃金が発生するので注意が必要です。

また、一方の法定外休日とは法定休日以外の休日を指します。所定休日とも呼ばれており、法定外休日は労働基準法によって『1週40時間の労働時間』の規定を守るために企業が定める休日です。

労働基準法は1日8時間週40時間以上働かせると時間外手当が発生してしまうため、平日の5日間を勤務してもらう代わりに土曜日を法定休日、日曜日を法定外休日とすることで時間外手当が発生しない健全な業務形態が築けるのがポイントです。

ただし、法定休日は労働基準法に則って企業が決めているのに対し、法定外休日は法律による規定がありません。企業が法定外休日について就業規則に記載しているため、法定休日だけでなく法定外休日についても確認する必要性があるでしょう。

なお、法定記述に関しては無理矢理特定しなければならないわけではありません。労働基準法にも法定休日を特定しなくても問題ない旨が記載されているので違法性は問われません。しかし、法定休日は休日労働を行った時の割増賃金を正しく計算するために必要になるので、給与をめぐって従業員とのトラブルに発展する可能性があります。

給与問題は離職率を高める要因になりますし、従業員とのトラブルを避けるためにも法定休日と法定外休日についてハッキリと区別しましょう。

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「法定休日」と「法定外休日」の割増賃金の違い

法定休日と法定外休日では割増賃金にも違いがあります。

法定休日に従業員に休日出勤をさせる場合、それは本来休むべき日に勤務させることになるので35%以上の割増賃金が発生します。これは週40時間を超えていても超えていなくても割増賃金が発生するので注意が必要です。ただし、時間外労働が発生したとしても25%の割増賃金が発生することはありません。

なお、その上深夜労働が発生した場合は35%の割増賃金に加えて25%の深夜手当が発生するため、合計60%の割増賃金が発生します。

一方の法定外休日については、合計労働時間が週40時間以内に収まっていれば割増賃金が発生することはありません。ただし、合計労働時間が週40時間を超えている場合は時間外労働として25%の割増賃金が発生します。

なお、その上深夜労働が発生した場合25%の割増賃金に加えて25%の深夜手当が発生するため、合計50%の割増賃金が発生します。

祝日は法定休日?

企業が法定休日を定める時に休日を法定休日扱いにしなくてはいけないのか気になる経営者もいるかもしれませんが、実際は自由に決めて問題ありません。

祝日を法定休日にするか勤務日にするかどうかは企業が自由に決めて問題ないので、割増賃金が発生しないように日数を調整しながら決めるといいでしょう。

年末年始についても祝日と同様に自由に決められますが、年末年始休日の特定の曜日が法定休日に指定されている場合は必ず法定休日にしなければなりません。

法定休日は、就業規則にどう記載する?

具体的に法定休日をいつにするかは企業側が自由に決められるので、従業員との齟齬が発生しないように就業規則に法定休日についてしっかり記載する必要性があります。

週休2日制で土曜日を法定休日に指定する場合は、以下が例文となります。

・休日は次の通りにする
1. 土曜日及び日曜日
2. 国民の祝日
3. 年末年始(12月○日~1月○日)
4. 夏季休日(○月○日~○月○日)
5. その他会社が指定する日
・前項の休日のうち、土曜日を法定休日に指定する

もしも法定休日を指定しない場合の例文は、以下の通りです。

・休日は次の通りにする
6. 土曜日及び日曜日
7. 国民の祝日
8. 年末年始(12月○日~1月○日)
9. 夏季休日(○月○日~○月○日)
10. その他会社が指定する日
・前項の毎週の休日のうち、最後の1回の休日を法定休日とする

このように、法定休日を決めておくことで、裁判に発展する可能性をなくすことができます。

法定休日の有無が裁判の争点になることがあるので、従業員と経営者で争うことになりかねません。法定休日を特定していないせいで従業員が割増賃金を請求してくるなど、長く争うことになる可能性があります。

上記のような記載をしておくだけで争いの種を無くせるので、しっかりと記載しておきましょう。

まとめ

法定休日と法定外休日は就業規則において重要な項目です。労働基準法に基づく法定労働時間を超えているか超えていないかで割増賃金が請求できるかどうかが変わるでしょう。法定休日に関する法律はありませんが、きちんと法定休日について決めておかないとトラブルに発展する可能性が高いのでハッキリと決めるのが得策です。
経営には、こういった事案が日々出てきます。社労士と顧問契約を行うことで、スムーズにストレスなく問題がクリアになり、経営が安定します。
ぜひ、石丸社会保険労務士事務所へご連絡下さいませ。